ノニジュースの一番の誤解は、ノニジュースは「あくまでも健康飲料であり、病気を治すためや予防を目的とした医薬品ではない」という点ではないでしょうか。

例えば、「一日にどれくらい飲めばいいの？」「どの時間に飲めばいい？」といった質問は多く、それに対する、これだけの量をこの時間に飲むのが理想的という説明が、あたかも医薬品であるかのように誤解されてしまう可能性があるからです。

ノニジュースは、「健康にいい」「万能薬みたい」と言われ、実際に栄養成分の宝庫ではあるのですが、科学的なエビデンスや安全性について、誤解され、誇張されてしまうことも多いです。

それによって、健康飲料として販売されているにもかかわらず、期待や誤った情報から、医薬品のような効果があると思われてしまうということがあるようです。

その他にも、ノニジュースに関して誤解されがちな点がいくつかあります。その背景をいくつか挙げてみます。

１．病気の治療薬、万能薬であるという誤解

　ノニジュースはあくまで健康食品であり、特定の病気や症状を治すための医薬品ではありません。「万病に効く奇跡のフルーツ」といった過剰な宣伝や過度な期待により、あたかも医薬品であるかのように誤解されることがあります。

２.即効性があるという誤解

　健康食品は、継続的に摂取することによって健康維持をサポートしていくものであり、飲んですぐに劇的な効果が現れるわけではありません。しかし、一部では「ノニジュースを飲んですぐに体力回復」というような即効性をアピールするようなものもあり、これも誤解の一つです。毎日の健康生活の栄養補助として、バランスのとれた食生活の一部に取り入れるというのが現実的です。

正しく理解すれば、一定の健康メリットを期待できる可能性のある食品です。

３.科学的根拠がまだ不十分な効果への期待

　ノニジュースには多くの健康効果が語られています。ポリフェノールやビタミンなどの栄養素が含まれているのは事実ですが、科学的な研究や臨床試験によらない明確な裏付けがまだ十分でない効果を謳っているものもあります。それにもかかわらず、個人的な体験やその伝聞で、効果が過大評価され、効果が信じこまれてしまうことがあります。

４.副作用は全くないという誤解

　ノニジュースは自然由来の飲料であるため、副作用はないと考える人もいますが、体質に合わない場合や、過剰摂取による不調が起こる可能性はゼロではありません。

また、ノニジュースにはカリウムやアントラキノン類などの特定の化学成分が含まれまれていて、肝障害や高カリウム血症の報告が少数ながら存在します。カリウムのように多く含まれている物質もあるので、持病があったりお薬を服用されている人は注意が必要です。腎臓病のある方や肝機能に不安のある方は特に注意が必要です。

５.摂取量に関する誤解

　「多く飲んだら飲んだだけ効果がある」と誤解し、おすすめする量を超えて大量に摂取してしまう場合もあります。たくさん飲むということが良い結果に繋がるとは限りません。

健康食品といえども、多量摂取は、時には逆効果やリスクに繋がってしまうこともあります。

6.ノニジュースの成分はどれも同じという誤解